【書評】いつか旅に出る時を妄想しながら読む本『心がほどける小さな旅』(増田ミリ)

Book

こんにちは、Ryoです。

職場と家の往復、たまには全て忘れてどこかにふらっと出歩いてみたい。どうせなら都会ではなくて田舎の方へ気ままに行ってみたい。その土地の人々や食べ物の優しさに触れたい。今日はそんな旅好きや旅をしてみたい方におすすめの1冊を紹介します。

著者は「増田ミリ」さん

1969年大阪府生まれのイラストレーター、漫画家、エッセイストです。


もしかしたら漫画家としての増田さんを知っている人の方が多いかもしれません。「すーちゃん」シリーズなどベストセラー 4コマ漫画を書いています。


ミリという名前は本名ではなく、昔友達につけられたあだ名だとか。(由来は不明)

どんな本?

 2009年10月〜2010年10月くらいまでの「小さな旅」をまとめた1冊。
春夏秋冬、それぞれの季節に訪れた自然・グルメ・行事に触れ、人生のちょっとしたお休みの期間を過ごしています。

中でも魅力的だったのが、岐阜県の小京都とも呼ばれる郡上八幡(ぐじょうはちまん)でのオールナイト盆踊り。お盆の4日間、オールナイトで盆踊りを踊るイベントです。4日間で20万人も訪れるとか!


増田さんは仲良しの編集者猫山さん(仮名)と共に深夜から朝まで踊り続けるのですが、朝まで踊りきった時の他の参加者との一体感や、夏なのに涼しげな朝靄を迎えるような空気が伝わってきます。

他にも釧路湿原、東北鉄道旅、高知の牧野植物園などへの旅も収録されています。

「心がほどける」とタイトルにもある通り、旅はカチカチになった心をほぐしてくれる効果が本当にあるんだろうなと思わせてくれる作品です。

心に残ったフレーズ

幸せは、たまには、わざわざかみしめたほうがいいのだと思う 

 日常を漫然と過ごしがちな私は、日々の生活に潜む小さな幸せを素通りしてしまっているのかなと思います。でも旅をして目の前のやらなければならないことから解放されることで、幸せに気づくことができるのではないかと感じさせてくれました。

幸せなこともそうではないことも、事の大小は選べないけれど、旅をすることで幸せの回数を増やすことができるかも。

「なんとなく旅に出たいな」と思う時は当然としても、ちょっと行き詰まった時はちょっとした旅に出てみる。そしてゆったりとした自然を眺めてぼーっとする。人生の秘訣の一つとしてカウントしたいと思います。

他にも

 漫画でさくっと読んでみたい方には、「僕の姉ちゃん」シリーズがおすすめです。

クスッと笑えるものや姉ちゃんの俯瞰的な視点に妙に納得してしまったり。疲れてしまったときに気軽に読めます。

以上です。

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